2000年 今世紀最後の米作り

当店で扱っている新潟県加茂産の無農薬コシヒカリの
収穫までの様子をお伝えしていきます。


加茂市は新潟県のほぼ中央に位置し「北越の小京都」といわれています。
信濃川、下条川、そして粟ヶ岳を水源とする加茂川が市内を流れ、
水田に注ぎこまれます。
当店の店主は加茂市の農家出身であり、米作りにはとても精通しており、
この地で無農薬コシヒカリを作っている皆さんとも顔なじみで
「彼らの米作りに対する情熱、技術は日本一!」と、太鼓判を押しています。

おいしいお米ができるまで                       おいしいお米ができるまで   

  

3月初旬 育苗ハウスにて苗作りの準備を
       始めます。 

  中旬  種もみを塩水液につけ、中身の
       充実したものを選ぶ、塩水選と
       いう作業をします(写真)。

  下旬 田んぼでは、水が流れ出ないよ
      うに畦塗りをします。  

                 
4月上旬   稲 の苗を作るため育苗ハウスでの
       種まきをします(写真左)。

        田んぼではケイフンや堆肥の有機質肥料を
        播きます。
        12日には田起こしが始まりました(写真下)。                   

        


4月中旬  種まきをしてから約2週間経った 
       ハウスの中の苗です 。
       5センチほどに伸びましたが、
       温度の調整など気の抜けない
       作業が続きます。
         
       もう半月ほどで田植えです。











 

4月下旬   代かきという作業をしています。田んぼ
        に水を入れ、元気な稲にするために土
        をよくかき混ぜて根に水が充分届くよう
        します。
        硬い土では水がしみ込まないので稲に
        はよくありません。

        田植え前の重要な仕事なのです。

 

5月初旬  田植えをした田んぼの様子です。この田
       んぼは無農薬栽培なので稲を病気や害
       虫から守るため稲と稲の間を風がよく通
       るように間隔を通常よりも多くとります。
       (当然収穫量は減りますがその分おいし
       いお米がとれます) これを疎植と言います。
          
       田植えをする時の気温も大切です。気温
       が低い時に田植えをすると稲の生育が悪
       いので寒い日にはやりません。

       苗の長さは12cmから14cmぐらいです。

  中旬  今年は少し低温の日が多いので根の張り
       がもう一息ですが稲は18cm程になってい
       ます。下旬に雑草の草刈りをします。 


5月下旬  これは山のそばにある、田んぼの風景です。
       このあたりは田植えが最後だったので稲は
       まだ小さいですが順調です。
           
        雑草の伸びを抑制するため米ヌカを1反(300坪)
        あたり約100キロまきます。それから機械を使っ
        て草刈をします。畦の雑草は30cmぐらいに伸び
        ているものもあります。

        米ヌカまきは重労働だそうです!


6月中旬  この時期は雑草との格闘が続きます。
       除草機(写真下)を使って雑草を取り、とり
       きれないものはもう一回、手作業で雑草を
       とります。
       ヒエなどは稲に似ているので取り除くのも
       なかなか大変で熟練を要します。

       稲は3、4本に株分かれし、25cmぐらいに
       なりました。

       


6月下旬  今まで田んぼには水を張っていましたが、この
       時期になると水を抜きます。これを中干しと言い
       ますが稲の根に酸素を送るとともに土の中の有
       機物質を活性化させる目的があります。また、稲
       刈りの時のコンバインが動けるようにするためで
       もあります。

7月上旬  稲丈は50cmを超えています。       


7月下旬  穂が出てきました。今年は春先から順調に生育し
       すぎています。そのため、4、5日は成長が早いの
       で葉が伸びきらずに穂が出てしまうと例年より収量
       が減ってしまう可能性があります。
       8月に入って夜の気温が25℃を切るともっとおいし
       いお米ができるそうです。
            
       

       

8月中旬  稲穂が黄金色になってきました。新潟の気温は
       今でも30℃あるので乾いた田んぼには水入れを
       します。穂が出てから刈り入れまでは水をきらさ
       ないようにしなくてはいけません。

       9月の1週目には稲刈りが始まりそうです。

 

9月上旬  新潟へ行ってきました。一面、黄金色の
       田んぼはとても雄大です。この地域は山
       からの水が豊富でおいしいお米が収穫
       されます。
       農家では、はざがけ(写真左下)と言って
       稲穂を天日で干します。じっくりと乾燥さ
       せると甘みが増してとてもおいしくなりま
       す。しかし、手間がかかるのでなかなか
       消費地まで廻ってこないのが現状です。
       
       刈り入れをし、籾をトラックに移しかえる
       作業をコンバイン1台で行います。後は
       乾燥機で水分調整をして出荷まで保管
       します。